メリットを訴求してはいけない?
by 中村 仁 / 2013.05.10
FROM:中村 仁
八尾のサンマルクカフェより・・・
もしあなたが、こんな状況に直面したらどうしますか?
(1)「あなたの年収が、500万円増えます」
(2)「あなたの貯金が、500万円引き出せなくなります」
私が(2)の状況に直面すれば、会社を休んででも、銀行に走っていくでしょうね。(笑)おそらくあなたも同じではないでしょうか?
(2)の訴求をした方が、相手は切迫して動いてくれそうです。今の年収で満足している人は、(1)に反応しないでしょうし。効果的な訴求方法は、(2)ですね。
でも、ビジネスに関する場面になると(1)の訴求をする方がほとんどです。たしかに、メリットを訴求すれば、反応が上がる。マーケティングの原則です。ただ、状況によります。
以前、コピーの添削依頼された際、こんなオファーがありました。
「無料点検します」
*オファーというのは、売り手と買い手の取引条件のことを言います。5,000円以上で送料無料とか、あれのことです。
無料が悪いわけではありません。しかし、無料点検というオファーは、点検の必要性を感じている人以外響かないですよね?冒頭の年収500万円アップと同じ。今の年収で満足していれば、反応しないわけです。
そもそも、無料点検の必要性を感じている人ってどんな人でしょうか?よほど緊急で、欲求が顕在化している人が考えられます。彼等だけを求めると、母数が少ないのでビジネスとしての旨みが少ないわけです。(状況によりけりですが)
メリットよりも、別のものに訴求できるなら、そちらを探した方が反応は上がりますよね?もし、広告の反応を上げたくて、あなたが狙えるなら、
『本当は、点検が必要な状態にもかかわらず、
問題や悩みを抱えている認識がない人』
彼らを探し、すでに問題を抱えていると認識してもらえるよう訴求してみてください。もちろん、煽リ過ぎたり、欲望を刺激してそのままにしておくなんて無責任なことをしてはいけません。幸い、あなたの見込み客が、問題を抱えていることを認識してくれました。
見込み客の心の声:「なんとかしたい。でもどうすればよいのだろうか?」
そこで、あなたの商品・サービスを使うことが問題の解決策であると伝えてあげるわけです。見込み客が問題を認識していないのにセールスするから、売り込みに見えるわけです。見込み客があなたの商品・サービスを買うには、何を受け入れていけないといけないのか?
□問題を抱えていることを伝えて認識してもらう
↓
□セールスする
↓
□売上が上がる
見込み客との関係を上手く構築しても、おしい訴求をして反応がない人を数多く見てきました。問題や痛みに気づかせてあげる。これがあなたのお仕事です。さて、あなたの見込み客は、どのような問題や痛みを抱えているのでしょうか?彼らはすでに気づいているのでしょうか?もしそうでないなら、あなたはどうしますか?