自ら生存不安を作り出す人から人生を変えて行く
by 中村 仁 / 2018.03.14
弊社の顧客一覧を眺めていて、気づいたことがあります。
上手く変化できた人は、何がきっかけで変わることができたのか?
興味深い問いだなと、私も書いていて思いました。(笑)
あとで、いくつか事例を挙げてみたいと思います。
私が尊敬するコンサルタントである組織文化研究で有名なエドガー・シャインMIT教授の言葉に、
「人は生存不安を高められて、かつ、学習不安が減った時に学習する」
というものがあります。
今日は、前者の生存不安の話をします。
「このままではまずいかも。変わらなければ」と、他者に生存不安を脅かされてから初めて人は本気で学び始め変わっていくのだそうです。
たしかに、言われてみれば思い当たるふしがありますね。
たとえば、私は会社員の際、給料日に給料が支払われなくなった経験をしました。
お金の使い方を知らないから、貯金もなくって、毎月10日に恋いこがれていたわけです。(汗)
でも、その日に突然給料が出ない・・・「やばい!」となるのは、当然だと思います。恐怖感がすごかったです。
私は、その日から独立へ向けた準備をやっと本気で始めることになったのです。独立1年3か月前のことです。
うちの顧客名簿に掲載されていた方の中で上手く変化できた方は、シャイン教授の言うように、生存不安を高められる強烈な出来事を経た人が多いんですね。
つまり、逆境経験です。
たとえば、ある方はうちの塾に来ていた際、経済的な成果はゼロ円でした。(サボらず行動し、
塾が終わった直後に、会社が突然M&Aされて独立せざる終えなくなって起業を決意。
塾を再受講しながら、独立10か月で800万円の売上を立てました。残り2か月もガンガン売上上げてます。
また、独立1年目で1,200万円赤字になってうつ近い状態になった方がいます。
想像してみてください。独立初年度でマイナス1,200万円の借金を背負った状況を。
彼もまた、「やばい」となって、塾に来て動き出しました。
その結果、1年で年商1,500万円、今年はすでに2,000万円が確定し、昨日、近況を聞いたところ、3,000万円に到達する見込みだとわかりました。
その間、たった約2年です。
さらにありますよ。(笑)
転職を8回した人が、生存不安を感じて、コーチングを学んで人生を変えた人がいます。
その後、うちの塾でマーケティングとコンサルティング技術を手に入れてから月収が3倍以上にになり、最近では毎月東京に好きなセミナーに行ってます。
他にも、マイナス260万から1年で+790万になって、箱根の街のバイト生活から抜け出したコンサルタントもいます。
なんでこういう人ばかり来るかな。(笑)
生存不安が変化のきっかけになるわけです。
注意点もあります。
東京大学 大学総合教育研究センター准教授である中原 淳さんによると、生存不安から勉強を始めると、学びそのものに喜びをなかなか感じられなくなる可能性があるという趣旨のことをおっしゃっています。
たしかに、強制された状態が長く続くと勉強は続きません。
逆境から勉強を始めた場合、学びを楽しみながら続けられる工夫は必要です。
ですが、前提として生存不安を経験すれば、エンジンは全開で突き抜けられる可能性が出て来るのはたしかです
もし、あなたは今変わりたいのに、変われないと思っているのであれば、自分から生存不安を高める環境を作っていくのがよいかもと思っています。
別に転職8回しろとか、1,200万の借金を背負えという話ではありませんよ。
まずは、粛々と興味あることを勉強しましょう。ということです。
成果を出すには、学習転移(学んだことを、仕事の現場に活かすこと)できることが必要ですが、生存不安に脅かされないと、学習転移に至るエネルギーに火がつかない人もいると思います。
私みたいに。
だったら、ずっと学び続けておいて、「こんなに学んだのになぜ変われないんだー」という状態になるまで待てばいい。
自分に我慢できない状態もまた生存不安の一つです。
今、上手くいっている方のプロフィールをよく見て下さい。
多少盛っているでしょうけど、(ご愛嬌)みんなノウハウコレクターになることで生存不安を脅かされた人ばかりです。
ノウハウコレクターや逆境は、成果を出すための登竜門だと考えれば、悪いことではありません。
勉強して勉強して力を貯めておいて、ノウハウコレクターという生存不安か、別のシーンで逆境が訪れるか?
どちらか訪れたとき、きっとあなたの人生はこれまでと全く別の展開が訪れるはずです。