中村がクライアントに動いてもらうために意識していること
by 中村 仁 / 2018.03.09
「教えないのに、どうしてクライアントが動くんですか?」
と、最近よく言われます。
「行動マインドセット」と「教えないコンサルティング」の2軸で日本一を自称しているため、教えないコンサルについて、お話させていただく機会が増えたからでしょう。
今日は、クライアントが動きたくなるように私が意識してやっていることをお伝えします。
答えをひと言でいうと、クライアントをほめてます。だから、動き出します。
はぁ?と思うなかれ。大事なことです。
今の日本人はほめられなれていません。
ダメなところばかりにフォーカスが当てられて教育されてきましたから。
承認欲求は強いのにね。
褒められていないことと、自己肯定感の高低には相関関係があると思っています。
実際に、今の若い人の自己肯定感は低いです。
日本青少年研究所2011の調査で、「私は価値ある人間だと思う」という質問について自己評価を調査したところ、
アメリカ:57.2%
中国:42.2%
韓国:20.2%
日本:7.5%
という結果が出たそうです。
ほめて自己肯定感があがれば、間違いなく行動力も上がります。
自分で制限かけた考え方をしなくなるので。子どもと大人でも違いがありません。
だから、ほめるんです。ここにコツがいります。
ただ、ほめればいいってもんじゃないからホメは奥が深いです。
具体的に、裏地を褒めます。
裏地というのは、エネルギーをかけたところという意味です。
「裏地をほめる習慣をつける」とは、齋藤孝さんの言葉。
たとえば、セミナーの懇親会で名刺交換するじゃないですか?
ペラペラと何枚にもまたがる名刺をお持ちの方がたまにいらっしゃいます。
自分のことを知ってもらうための素晴らしい工夫です。
絶対にエネルギーかけて作ってますよね。具体的にほめるなら、ここしかありません。
「すごい名刺ですね。時間かかったんじゃないですか?」と言ったら、ワァーッと話し出してくれます。
関係ないところをほめても、話が盛り上がらないわけです。
コンサルでも同じこと。
結果云々以上に、頑張った過程(エネルギーをかけた場所)を見て具体的にほめてあげると、相手の反応が変わります。
誰だって自分がエネルギーをかけたところをほめてもらえたら嬉しいものです。
ちなみに、私が哲学や文学、歴史に小説、ビジネス書、専門書を勉強しているのはただの趣味ではありません。
教養(専門分野以外)を学ぶ理由の一つは、ものを知っていると、世界の見え方が変わるからです。
深く見えたり、新しいことに気づけたり、エネルギーの傾けたところがわかるようになるのです。
知識が多い方が見えるんですね。
クライアントが動けるようになるには、専門分野以外にも造形が深くないと、
裏地をほめる。ぜひ、試してみてください。